2009年11月16日月曜日

地図は本の世界へのみちしるべ

本の地図って不思議な魅力があります。

私なんかは,本の表紙を繰ってそこに細かな地図があったりしたら,「このお話は面白いに違いない」とつい思ってしまうほど,地図が好きです。

そして,お話を読みながらいちいち地図のあるページに戻ってきては,主人公が冒険 (地図がある絵本はたいてい冒険ものです) をしていく跡を確認します。

それで,「そうか,ここで川を渡ったんだな」とか思いながらお話を思い返すのです。そして,なんだか本に書かれている冒険の世界がよくわかった気になります。主人公と一緒になって冒険しているような気になります。

そんなことありませんか?

エルマーのぼうけん (世界傑作童話シリーズ)昨日は図書館から「エルマーのぼうけん」を借りてきました。妻に読み聞かせてもらいながら,長女はいちいち地図をみせてもらい,「あぁ,こう歩いたんだね」とか言ってお話を楽しんでいました。娘達も本に載っている地図が大好きなのです。

本の地図は不思議です。普通の地図が読めない人も本の地図は大好きだったりします。私は,地図が私達を本の世界へ導いてくれているからだと思っています。

2009年11月15日日曜日

[絵本レビュー] ロージーのおさんぽ(パット・ハッチンス さく)

4 stars単純なんだけどおかしい
長女 (5) が図書館で選んだ本です。実は「ロージーのおさんぽ」を借りるのはこれで 3 度目,結構お気に入りの絵本のようです。

お話はすごく単純です。キツネがニワトリを捕まえようと追いかけます。でも,それっとばかりに飛びかかる度に失敗ばかり。池に落ちたり,干し草の山に飛び込んだり。そのキツネの失敗と顔の表情がおかしいのか,我が家の娘達はその度にウケけています。ニワトリの何も気づかずに,無表情でどんどん進む姿も面白いですよ。

昨日のエマのしごとも良い絵本ですが,このような文章が少なく単純で,絵がしっかりしている絵本も大好きです。

この手の絵本を読む時は,私は子供と一緒に絵をじっくり見ます。すると,目立ちませんが脇役がしっかり役を演じて (?) いて,お話に深みを持たせてくれていることがわかります。子供と「ヒツジさん何言っているんだろうね」とか言いながら丁寧にお話の世界に浸ることが好きです。

2009年11月14日土曜日

[絵本レビュー] エマのしごととともだち(グニラ・ヴォルデ 著)

4 stars話の質が良い。教育的な話だけど,とても自然でくどくない
今日は 娘達が (5 歳 と 3 歳) が寝る前の今日の読み聞かせにと,「エマのしごととともだち」を選びました。この絵本は 2 冊組で,「エマのしごと」と「エマとピーター」からなっています。そして,わたしのこの 2 冊とも好きです。

エマのしごと「エマのしごと」はエマが "なおしやさん" になって,こわれたおもちゃを直していくお話です。最後には,あやまってカナヅチで自分の指を叩いてしまった弟の指も直してあげます。

器用なお姉ちゃんと何でも興味を示して危なっかしい弟が,我が家の長女と次女に重なって面白い。私は結構気に入っている絵本です。

一方,「エマとピーター」は少し深いお話です。なかよしのピーターとエマとの同じところ,違うところが語られています。例えば歳が同じ。でも,エマには両親がいる一方でピーターにはお父さんがいなくておばあちゃんがいます。エマには弟がいるけどピーターには犬がいます。また,同じ恰好をして遊ぶことがあるけれど,遊んだあとのおやつのチーズサンドとトマトサンドを食べる順番が違います。

エマとピーターそして,この仲の良い 2 人は違うところをうらやましく思っています。例えば,エマは自分ちにも犬がいて一日中遊びたいと思っているけれど,ピーターはたまには一人で遊びたいと思っている --- という具合です。

この絵本はこう結ばれます。
もし,ふたりが,おなじような子どもで,
おなじことをするのが すきでしたら,
いっしょにいても,きっと,いまのはんぶんも
たのしくないでしょう。

なかなか,深い話ですね。もちろん子どもは「なんで?」と聞いてきます。私は,「全部同じだったら,違った遊びを思いつくこともないし,ごっこ遊びしても,みんながおなじ役をしたがるのって楽しくないよね」とか言っています。

私の答えも日によって違っているし,内容は別にどうだって構わないと思っています。この絵本のいいなと思うところは,「友達との違い」みたいな話題を自然に子どもとできるところです。子どもも私の意見に対して何か言う時もあって,"考えを伝えあう" ことが出来る時があります。そんな話に自然に導いてくれる絵本はあまりありません。そして,学校時代に配られた道徳の教科書みたいに押し付けがましくないのがもっといいです。

最初に紹介した「エマのしごと」も,おもちゃを直してまた遊ぶということがさらりと伝わってきて共感出来ます。

私は道徳の教科書的な押し付けがましさや,作られたようなさわやかさが嫌いなのですが,この 2 冊はとても素直な気持ちで読めます。おはなしの質の良さというのは,こういうところに現れてくるのかもしれません。

2009年11月5日木曜日

木のおままごと道具

先週末,わが町ではお祭りがありました。駅前と周辺道路が封鎖される,規模のそこそこ大きなお祭りです。駅近くのはらっぱではフリーマーケットもありましたので,面白い物はないかと物色に行きました。

妻はみごと木のおままごと道具を発見。400円なり。

木のおままごと道具は欲しいなと思っていたおもちゃです。ですが,数をある程度揃えようとすると値が張るので買うのをためらっていました。

今回買った道具は部品がなくなってしまっているのもありますが,娘たちにはこれで十分。長女は嬉しそうに抱えて帰りました。ちなみに,彼女達はこれまで,100円ショップで買った木のフォークやナイフ,使わなくなったみそ汁椀とお盆をおもちゃとして遊んでいました。ですから,揃っていないとはいえ,写真のようにたくさんの道具が手に入ったのが嬉しかったようです。

彼女達は,さっそくメルちゃん相手におままごと遊び。いつもなら休みの日は謎のごっこ遊びに付き合わされてヘトヘトになるのですが,この日は少しゆっくり出来ました。

2009年11月3日火曜日

絵が描けなくなった --- こどもは具体的,大人は抽象的だから?

抽象的な考え方は,人間の得意とするところです。

たくさんの物事を一般化したり,抽象化したりして,「要はこういうこと」というように覚えることで,細かな違いを無視でき,結果としてたくさんのことを扱えるようになります。大人はそういうことが得意ですし,興味がある人達です。一方子供達は具体的なことに興味があります。大人が枝葉末節だとして捨ててしまうことや,個々の細かな違いに意識が向きます。

ここに動物のフィギアがあったとします。大人は「これは動物のおもちゃだ」とひとくくりにするだけですが,子供は違います。全部の動物に個性を感じるのです。全部違うからです。それで子供の世界には,悪者のライオンがいたり,良い者のペンギンがいたりします。一人遊びをしていても,好きなフィギアをひいきしたりして,ゲームに勝たせてあげたりします。そんな経験ありませんか?

だから,なんなんだと思うような話ですが,これは子供がまだ未熟であるということではありません。実は逆に大人はとても大事なことを忘れてしまっているのではないかと思っています。

例えば,大人になると絵が描けなくなる人が多いのです。というのも,動物 --- 仮に犬としましょうか --- を描こうと思っても,犬を一般化したものを描こうとして,結局本当のところではそれがなんだか分かっていないので,描けないのです。

一方,子供はすいすい書きます。あり得ないような色を使うこともありますし,名前までついていることもあります。彼・彼女は一般化した犬を描いているのではなく,ある特定の犬を描いているのです。

もちろん,子供のように細かなことや大人にとってどうでも良いことをいちいち覚えたり,気にしていては,仕事ができないかもしれません。生活ができないかもしれません。でも,本当は分かっていないのに,分かったような気になっていることも事実としてあるようです。

私は,大人になって見えなくなってしまったものは何なのかを知りたいと思います。

追伸 2009/11/17)
ことしの 1 月にも同じような投稿をしていました。私のなかでよほど気になっていることなんでしょうね。

2009年10月27日火曜日

cuboro 社 キュボロスタンダードは大人も楽しい

先日は,私の誕生日でした。仕事の変わり目でちょっと気が抜けた上に,このところの気温の変化も重なって,体調が悪く,朝からゴロゴロしておりました。

すると,玄関の方で何やらゴトゴト音がして,どうやら宅配便が届いた様子です。行ってみると,妻から「ハイこれ」とプレゼントをもらいました。なんと,中身はず〜〜と欲しいと思っていた,キュボロ (cuboro standard) です。ヤッタ〜!

それは,スイスのキュボロ社が作っているビー玉を転がして遊ぶ木のおもちゃです。一辺 5cm の立方体の積み木に溝や穴があけられていて,それらをうまく組み合わせながら道を創っていきます。トンネルをうまく繋げると,「おっ!」とびっくりするような所からビー玉が出て来て,その動きに魅了され,さらに想像力をかき立てられます。うまく説明出来ないので,ご存知のない方は下の動画をご覧下さい。



大人も夢中になって遊ぶことができるおもちゃだと私は思います。先日は体調が悪いのに夢中になって遊んでしまいました。

ちなみに,cuboro は完成度の高い木のおもちゃであることは確かですが,Naef のおもちゃに比べ,基尺 (積み木の辺の長さ) の精度がそれほど高くないように感じました。(遊ぶには支障はありません)

2009年10月21日水曜日

[絵本レビュー] ペニロイヤルのおにたいじ(ジュディス カー 著)

2 starsいくらなんでもお話の展開に無理がある
長女 (5) が今年の GW に私の父から買ってもらった絵本です。

みんなから,いくじなしと呼ばれているペニロイヤルが,お城の兵隊でもやっつけられなかった鬼を退治しにいくお話です。でも,ペニロイヤルはおもちゃを持って,まるで友達のところに遊びにいくような格好で出かけて行きました。

鬼はペニロイヤルがそんな風に来たものですから,怒る訳にもいかず,きまりが悪くなって骨を置いている部屋を隠したり,自分が子供になってしまったりします。そして,いつの間にか鬼のお城までなくなってしまいました。

面白いお話なのですが,鬼が子供になってしまうあたりからあまりにも話が飛んでいて無理があると感じました。大人向けの本じゃないので,いちいち説明する必要はないと思いますし,感覚でわかればよいと私も思うのですが,いくらなんでもお話の展開に無理があると感じました。

うまく表現出来ませんが,まるで,もう少し長いお話をダイジェストにしたような印象を持ちます。娘達も,これを読む度に不思議そうです。

全体のストーリーは悪くないので,惜しいなあと思います。

2009年10月18日日曜日

[絵本レビュー] ちいさなヒッポ(マーシャ・ブラウン さく)

4 starsヒッポのあどけなさが可愛い
次女 (3) が寝る前の読み聞かせに選んだ本です。あまり頻繁には読みませんが,ときどき持ってくるのでまあまあ好きなんでしょうね。(ちなみに私は結構好きです。)

ヒッポはまだちいさなカバ。お母さんにいろいろ教わりながら暮らしています。ある日みんなで昼寝をしている時に,ヒッポが 1 人で群れを少し離れてしまいました。そのわずかなすきを狙ってワニが忍び寄り,ヒッポを襲います。ところが,お母さんが現れワニを追っ払います。たくましいお母さんです。

さて,娘たちが一番気に入っているのは,ワニが現れるところでも,お母さんがワニをやっつけるところでもありません。それは,ヒッポがお母さんに言葉を教えてもらっているところ。
「グァオ、ヒッポ!」と,まずおかあさんが ほえてみせます。
「グッ グッ! グァオ!」とヒッポがくりかえします。
「グァオ、こんにちは!」
「グッ グァオ,おんにちは!」
「グァオ、あぶない!」
「グァオ、あぶらい!」
こんなようすです。ヒッポがうまく言葉を発音出来なくて,「あらい」みたいになってしまうところで,娘達は大笑いです。

この絵本はカバの生態もさりげなく描いていて,昼間は泥に埋まって寝ているとか,夜は集団でえさを食べにいくとかがわかります。動物好きの娘達はそういうところも好きみたいですね。

個人的には,この絵本の版画の絵が好きで,それだけ見ていても楽しいと思っています。

2009年10月17日土曜日

子供の気質を判定する

CHILD TEMPERAMENT PROFILER というサイトがあります。
当テストにより、2歳から8歳までの子供(あなた自身のお子さんでも他のお子さんでも構いません)に関してその子の気質を判定したテスト結果が得られます。また、あなたが理想としてはそのお子さんにどうあって欲しいと思っているかも分かります。
(http://www.childtemperament.org/index.php?lang=ja より)
だそうです。私もやってみました。このテストで「活動性」や「根気強さ」といった 6 つの観点から気質を判定出来ます。そしてそれぞれの観点について自分の理想がわかるので,子供と親の理想のギャップもわかります。長女 (5) と次女 (3) とでやってみたのですが,確かにそれぞれの娘からイライラさせられるポイントがテスト結果においてもギャップになっていてうまく出来ているなと思いまし た。

この手のテストをすると,どうしても結果そのものに対して優劣をつけたくなるものですが,テストの目的は現状を認識することです。自分がどういう理想を 持っているか,子供はどうか,そして 2 つのギャップは? それらを素直に受け止める必要があります。どこの観点が高ければよいというものでは決してないと思っています。

そして,「そういうものなんだな」と思い,子供に合った子育てをやれば...もっと思い切って言うと,ある程度わりきって気楽に付き合っていくことが親にも子にもよいんじゃないかなと私は思います。子供には「こうあって欲しい」とか「こうさせなきゃ」と思うかもしれませんが,親側も完璧じゃないんだし,「こうあって欲しい」の「こう」が唯一の解じゃないんですから。

2009年10月14日水曜日

[絵本レビュー] かいじゅうたちのいるところ(モーリス・センダック さく)

4 stars心温まるお話なのですが
童話館ぶっくくらぶから今月の次女 (3) 向けに送られてきたのがこの本,「かいじゅうたちのいるところ」です。偶然にも実写映画化され試写会もされ,今話題になっている絵本ですね。この絵本は,なんと全世界で2000万部、日本でも100万部も売れているベストセラーだそうです。アマゾンの書評でも星 5 つの評価。児童向けの推薦図書にもなっている,大変人気の絵本です。

しかし,この絵本を書評するのは難しいなと思いました。

あらすじはこうです。主人公のマックスが母親に叱られ,夕ご飯抜きで部屋に閉じ込められます。すると部屋が森になり,海になり,マックスは船に乗って「かいじゅうたちのいるところ」に行きます。そこでマックスはかいじゅうの王様になるのですが,帰りたくなり部屋に戻ります。するとあたたかい夕ご飯が部屋においてありました。

さて,この絵本を読んで最初に感じたのは,「不思議なお話だな。かいじゅうたちのいるところに行ったけれど,マックスは家に帰れてよかった。ちゃんと夕ご飯もあったし。お母さんが用意してくれたんだね。」です。次に「絵がいいな。」です。かいじゅうが親しみやすくカワイイのです。少し怪しい雰囲気もあるのですが,よく話すと友達になれそうな...そんな感じのかいじゅうなのです。「自分も少しだけならそこに行ってみたいな」そんな気になります。

そして最後に,こう感じました。「かいじゅうたちのいるところ」はマックスの心の中にあるんだろうな。母親に叱られて部屋に閉じ込められ,心の中のかいじゅうの王様になったけれど,やっぱりさびしくて母親のことを考える。そうすると,ちゃんと温かい夕ご飯を用意してくれていたことを知る...男の子の心の中を描いた作品なんだな。いいお話です。

やんちゃざかりの男の子の心の動きを,子供にも楽しめるストーリーで絵本として表現したこの作品はすばらしいものだと私は思います。だけれど,おそらくこの絵本を読み聞かせしてもらえるであろう子供たちは,そんな風には感じないと私は思います。こどもはもっとストレートに捉えるからです。

子供には難しいことがわからないのではありません。子供の立場でストレートに捉えるはずなので,作品には登場しない母親の気持ちを察したり,男の子の気持ちの変化を考えたりはしないということなのです。

でも,この作品の良いところはまさにそこです。

これは年齢によって評価するポイントが変わってしまう作品です。大人が読み聞かせする絵本としてはまちがいなく星 5 つでしょうが,子供に読み聞かせする絵本としては星 3 〜 4 でしょう。面白いけれど,そこまでではないと思うからです。

長々と書きましたが,最後にまとめとして,もういちど感想を。

「不思議で,ちょっと怖くて,でも楽しくて,最後は少し安心する」面白い絵本でした。

2009年10月12日月曜日

こどもに絵本を読んでもらう楽しさ

今日は次女 (3) に絵本の読み聞かせをしてもらいました。

長女もそうだったのですが,3 歳くらいになると持っている絵本を覚えてしまっていて,こんどは親のマネをして自分でも絵本が読みたくなるようです。もちろん字がまだ読めないので,思い出しながら読んでくれるんですけれどね。

娘に絵本を読んでもらえるのはとても楽しく嬉しいことです。彼女がどんな風にその絵本を記憶しているのかが分かるのも楽しいですし,思いのほか細かいフレーズまで記憶していて驚かされるのも楽しいです。でもなによりも,その絵本を楽しそうに,聞いている方を喜ばせようと読んでくれるのがとても嬉しいです。(父親は娘からなにをしてもらっても嬉しいものですけれど,) 絵本を読み聞かせるのとは違った嬉しさがあります。

おおきくおおきくおおきくなあれ (ひろがるせかい) (まついのりこ・かみしばいひろがるせかい)次女が今日読んでくれたのは,「おおきくおおきくおおきくなあれ」という紙芝居と,「ジャイアント・ジャム・サンド」という絵本です。どちらも次女が大好きなお話。どちらもとても楽しそうに読んでくれました。

これまで私は「絵本は子供とのコミュニケーションの道具」だとこのブログで書いてきましたが,自分が子供から絵本を読んでもらえることで,それをまた違った形で感じることができます。もちろん子供側には,読めるようになった自分のことをほめて欲しいと思う気持ちや,なんでも自分でやりたいという単純な欲求があります。でも,子供が絵本を純粋に好きなんだということもわかるのです。ただ読んでもらっているだけなんですけれど,不思議ですね。

私が娘達に絵本を読んでいる時も,娘達は聞きながらこんな風に感じているのかなって思いました。

2009年10月8日木曜日

面倒なことを率先する子育て

我が家には 5 歳と 3 歳の娘がおります。土日は彼女達と遊ぶ日々が続き,「週末くらいは○○したいな」とかいう願望もなかなか叶えられませんが,「おとうさん,一緒に遊ぼ!」と言ってくれるのはそう長くありません。ですから,土日はほぼ一日中一緒にいるようにして,平日も寝る前の絵本はできるだけ私が読むようにしています。なかなか疲れることも多いのですが,妻はもっとたいへんでしょうから,頭が下がります。

さて,こんな風に子供と暮らしていると,「少しは楽したいな」とか「楽する方法はないかな」と思ってしまうのは自然です。もちろん私も思います。そして,商魂逞しい企業からは,甘い誘いがやってきます。「この教材を使うと子供が自主的にひらがなを楽しみながら覚えられるし,親の負担も少ないですよ」という具合です。教育分野だけに限りません。ありとあらゆるところから,「うちの○○サービスを使うと,子供も楽しめるし,パパ・ママも楽しく,らくちんですよ」というようなお誘いがあります。

私はそういうたぐいのサービスや商品をあまり好きではありません。全部を全部否定する訳ではありませんし,うまく活用すればいいものだと思います。利用しようかなと思うこともあります。ただ,その状況を少し冷静に見て欲しいと思うのです。

教育商品を購入したとして子供が学習したとします。もしくは何かのサービスを受けて子供が楽しんだとします。さて,その価値を子供に提供したのは誰でしょう?もちろん購入したのは親ですが,それ(=たいてい自分がすると面倒なこと)にお金を払ったのは,それに価値があるからです。

さて,親は子供に何をしてあげられたでしょうか。

子供は親から何かをしてもらったと実感出来るでしょうか。ましてや,親の動機が自分が楽するためであったなら,子供はどういう風に感じるでしょうか。

私の意見は,子供が小さいうちは自分が実際に動いて,子供と一緒に遊んだり過ごしたりすることで,親としての責任をまっとう出来るということです。そして,それは”自分が面倒だなと思うこと”をするということです。自分でしたことは,きれいじゃないかもしれない,洗練されていないかもしれない,おしゃれじゃないかもしれない,でも親自身が生み出したものです。子供は本当に良くわかってくれます。それは親がしてくれたことであることを。子供はどこに価値があるか・誰が提供してくれたかを理解しているのです。

そして,あまりやりたくないと感じるこの方法が,実は本当は子育てを楽にする方法であると私は思っています。

2009年10月4日日曜日

[絵本レビュー] わたしがあかちゃんだったとき(キャスリーン・アンホールト さく)

4 stars娘と一緒に赤ちゃんの頃の思い出話をしました
長女 (5) が今日の寝る前の絵本にと持ってきたのがこの絵本,「わたしがあかちゃんだったとき」です。

主人公は 3 歳の女の子。自分が赤ちゃんだった頃の話をお母さんとはじめます。赤ちゃんの頃の洋服や写真を見ながらお母さんに質問をします。
「このちっちゃなかごにねてるの あたし?」
「そうよ。みんなが あなたにあいにきてね。
プレゼントも たくさん いただいたのよ」

お母さんはやさしく当時のことをひとつひとつ女の子に話していきます。おふろはパパがいれただとか,散歩が好きだったことだとか,庭でまいごになったことがあることだとか。女の子は (おそらく) 不思議な気持ちでつぎつぎとおかあさんに質問します。そんなお話です。

やわらかい絵が,まるでお母さんの女の子への愛情を表しているようで,やさしい気持ちになる絵本でもあります。

読みながら,長女にも彼女が赤ちゃんだった時のことを同じように話しました。例えば,上のプレゼントのお話が出たページでは,
○○ちゃんの持っている,あの茶色のくまさん。あれは赤ちゃんだった時にプレゼントされたものだよ。

1 歳の誕生日のお話のページでは,
1 歳の誕生日パーティーはおばあちゃん家でやったんだよ

というように,ちょっとした思い出を話しました。長女は「えっ!」と驚きの様子でした。

どちらの話も,これまで彼女にした覚えがあるのですが,子供のことですし,興味のないことでしょうから忘れていたのでしょう。それに,そのときはそんな驚きの様子は見せませんでした。「ふ〜ん」という感じだったと思います。

ですが,今日のように落ち着いて絵本を読みながら聞くと,自分の思い出話も聞けるのですね。おもしろいです。でも,思い出話をしようと思って (言葉は悪いですが,たくらんで),この絵本を子供と読んでもおそらく聞いてもらえないでしょうけれどね(笑

今日は絵本を通じてコミュニケーションが出来た典型でした。

2009年9月24日木曜日

[絵本レビュー] おふろだいすき(松岡 享子 さく)

4 starsおふろにペンギンがいたら楽しいな
おふろだいすき (日本傑作絵本シリーズ)おふろだいすき
松岡 享子さく/林 明子 え
福音館書店, 1982年4月
長女 (5) が今日の寝る前の絵本にと持ってきたのがこの絵本,「おふろだいすき」です。

おふろが大好きな「まこちゃん」がお風呂に入ると,不思議,不思議。びっくりするようなことが次から次へとおこります。あひるのおもちゃの「プッカ」がしゃべりだし,湯舟からカメが現れ,そのあと双子のペンギン,オットセイ,カバ,なんと最後はクジラまででてきます。

カバを洗ってあげたり,湯舟の中でみんなで 50 まで数えたり,まこちゃんはおふろで動物達と楽しく過ごしました。

ところが不思議。おかあさんがまこちゃんの様子を見ようとお風呂をのぞいたとたん,動物達はお湯に潜っていなくなってしまいます。そんな不思議なお話ですけれど,おふろに動物がいることがさも当然のように書かれてあって,それが自然なことに思えてくるような,そんなところがこの絵本の魅力。すんなり絵本の世界に連れて行ってくれます。

1 つ注意点。この絵本,「読んであげるなら 4 歳から」と書かれてありますが,私の感覚から言うと絵本に親しんでいる子供でないと難しいと感じます。1 ページの字も多く,40 ページもあるので,最後まで聞けるだろうかと思うからです。

2009年9月23日水曜日

おとうさん,なんでカメムシっていうの?

我が家の娘達は虫が大好き。野原や公園に行くとかならず虫を追いかけ始めます。そんな長女 (5) のふとした疑問。
「おとうさん,カメムシは,なんでカメムシっていうの?」
あまりに素朴で素直な疑問だったので,いつもみたいに「なんでなんだろうね。○○ちゃんはなんでだと思う?」なんて,余裕のある返しは出来ずに,「う〜ん。背中がカメみたいだからかな」と思わずいいかげんなことを言ってしまいました。

Wikipedia によると
背中が平らで、甲羅に覆われた外観が亀を思わせるところから、カメムシの名が付いたといわれている。
だそうです。間違ってはいなかったようですね。

不意をつかれると,地が出るな...

2009年9月14日月曜日

[絵本レビュー] だるまちゃんとてんぐちゃん(加古里子 さく)

5 starsすてきな言葉をかけられる人になりたい
だるまちゃんとてんぐちゃん(こどものとも絵本)だるまちゃんとてんぐちゃん
加古里子
福音館書店, 1967年11月
「だるまちゃんとてんぐちゃん」は 1967 年が初版。古くから子供達に愛されて来た絵本です。私も子供の頃に読んだ覚えがあります。本当のところはあまり覚えていなくて「そうか,こんなお話だったな」と思ったんですけれどね。

そんなうっすらとした記憶ですが,「だるまちゃんとてんぐちゃん」で覚えていたところがあります。そしてそれと私の娘達が興味を持つところが同じでした。おそらくこどもが興味を惹かれるところは同じなのでしょう。それは,いろんな道具がたくさん出てくるところです。うちわだったり,靴だったり,花だったり...見開きのページいっぱいにいろんな種類の○○が描いてあります。それらを 1 つづつ見ているだけでも楽しくなってきます。我が家の娘達も「わたしはこれがいい!」とワイワイ言いながらお気に入りのうちわや靴を指差しています。

そんな「だるまちゃんとてんぐちゃん」ですが,大人になって読んだら,全く別のところに「はっ」と思わされました。それは,てんぐちゃんのセリフです。てんぐちゃんはだるまちゃんに,とても優しい言葉をかけてあげていたのでした。

だるまちゃんは,てんぐちゃんが持っているてんぐのうちわや下駄が欲しくなって,おとうさんに同じようものが欲しいとねだります。そして,ちょっと違うんだけど,同じようなものを探して,同じような恰好になります。例えば下駄の代わりに「おもちゃのまな板」を履いちゃったりとか。面白いですね。子供の時はそこがいちばん面白かったのです。

でも,ここでてんぐちゃんの例のセリフがあります。だるまちゃんに「すてきな はきものだね」と言うのです。だるまちゃんは,とても嬉しくなります。

すばらしい言葉ですね。自分のまねをされて,しかもちょっと変なのに「すてきだね」って言える。わたしはすっかりてんぐちゃんが好きになりました。そして,じぶんはこんな言葉を人にかけてあげる...いや,自分の子供にかけてあげられているだろうか。そんな事を考えました。

多分私が,てんぐちゃんのことを覚えていなかったように,私の娘達もてんぐちゃんのセリフには気がついていないでしょう。でも,私がてんぐちゃんのように振る舞うことができます。そして,少しでもそんな「うれしくなる言葉」に触れ,娘達も誰かに自然に「うれしくなる言葉」をかけてあげるようになれば,私はうれしいな。そんなことを思いました。

2009年7月5日日曜日

実験を魅せる人が TV にでる --- 「理科に興味を持つ子を増やす」という話は納得がいかない

私はスポーツ観戦以外は民放の TV 番組をほとんど視ないので,チャンネルを変えたときや実家に帰ったときなんかに目にするくらいなのですが,いわゆる理科の実験をおもしろおかしく紹介してくれる先生が TV に出ていることがありますね。ぜんじろう先生は私も知っているくらいなのでとても有名だと思います。彼らの仕事のすばらしさや魅せる能力のすごさは否定しないのですが,番組の流れが「先生のこのような実験を紹介することで,理科に興味を持つ子が増えて,理科離れの問題の解決に繋がる」のようになっていることが多く,それには疑問を感じずにはいられません。

「理科離れ」の原因は理科に興味を持つ子が少ないからでしょうか。私はそうは思いません。理科に興味を持つ子は自然に持ちます。それは,歴史や音楽や,その他の科目でも同様だと私は思います。歴史を語るのが上手な先生に授業を受け持っても,歴史に興味を感じない子は歴史好きにはなりません(私です)。子供ながらに「この先生は理科好きじゃないな」と思う先生が小学校の担任だとしても,理科が好きな性分なら天体や化学実験に惹き付けられます。子供の興味は「きっかけ」を見逃しません。実験の上手な先生に頼らなくてはならないほど子供達はやわじゃないと私は思います。

大事なのは,「子供の興味をどれだけキープし続けられるか」だと思います。だから実験で理科に興味を持っても,それをキープしてあげられないと意味はありません。

つまり私の言いたいのは,理科離れの原因は興味を持つきっかけがないのではなく,子供達の興味を削いでしまうなにかがあるんだと思います。「他の道に進ませようとする親の思い」だとか,「理科の道を進むことに希望が持てない環境」だとか,「好きなものを続ける意欲を持つように育てられていない」とかでしょうか。その他にもあるかもしれません。だから実験をいくら「魅せて」もらっても,理科離れ問題には効果なしと私は思っているのです。

なぜに理科の実験を魔法のように魅せる人や番組がでてくるのかが私には謎です。学校の現場では,そうでもしないと理科の授業がうまくいかないのでしょうか。私の知らない別の問題があるのかもしれませんね。

ただ,理科好きの人ならみなさん分かっているはずです。理科好きの子供は「魔法のよう」だったりするから理科や理科実験に興味を持つのではありません。その背後にある「仕組み」や「秩序」,おもいがけない「単純さ」に惹かれるのです。別に魔法のようにみせてくれなくてもいいんです。現象に「おぉ!」と思って楽しむのは非常に理科好きじゃない人の考え方で,理科好きの人は背後の理屈に「おぉ!」と思うはずです。

そうじゃないですかね? みなさん。

2009年6月21日日曜日

引っ張るおもちゃはなぜかウケる

我が家の娘達が好きなおもちゃの一つに,サウンドワゴンという引っ張るおもちゃ --- プルトーイというそうですが --- があります。

これはフィンランドのユシラ社が作った木のプルトーイで,引っ張ると木琴の「カラン,コロン♪」というとても綺麗な音がでます。これを娘達 (4歳と2歳) は度々出して来て遊んでいます。そしてなぜだか分かりませんが,このおもちゃを犬に見立て,犬に散歩をさせている女の子として「よくわからないごっこ遊び」をするのが常です。

プラントイ 51050 ダンシングアリゲーターこれだけだと,娘達が単純にこのおもちゃを気に入っているだけなのかと思いますが,彼女達にはもう一つ好きなプルトーイがあります。それは,ちかくの地区センターに置いてある「ダンシングありゲーター」というおもちゃです。

こちらは,引っ張るとワニがからだをくねらせながら進む姿が面白いプルトーイです。(最近はあまり行きませんが)地区センターに行った時は彼女達が競い合って遊ぶおもちゃです。

引っ張るだけのおもちゃがそんなに面白いのかと大人は思いますが,子供にはわかる「おもしろさ」があるのでしょうね。

2009年6月3日水曜日

読み聞かせに極意はあるのか (2) - 読んであげようなんて思わないこと

先日,読み聞かせのコツは自分も読み聞かせを好きになることだと書きました。今日は,絵本を読み聞かせるにあたっての私の心構え (と呼ぶほどたいそうなものではありませんが) を書きたいと思います。

それは,「絵本を読んであげよう・読み聞かせよう」なんて思わないことです。

そんなこと思わずに,一緒に楽しめばいいのです。読んであげようなんて思った瞬間に,主従の関係ができ,そして,その延長に教育してあげようという思いが親側に発生しやすくなります。読む方・聞く方ならまだしも,教える方・教えられる方の関係になってしまった段階でその読み聞かせは失敗します。

子供はそんなことは望んでいません。親と絵本を通じてコミュニケーションしたいだけなのです。絵本の世界を親と楽しみたいだけなのです。その中で子供は色々なことを自然に得ていきます。親から教えることなんて,何もないのです。ですから,読んであげようなんて思わないことです。

前回紹介した毎日新聞の「絵本:読み聞かせの極意」という記事に次のような質問があります。
一生懸命読んでも聞いてくれません

同じ絵本ばかり読みたがります

これらの質問・相談の背景には,「読んであげよう・読み聞かせよう」という思いがあるように感じます。一生懸命になんて読まなくても構わないのです。子供が嫌になったら止めて,また誘ってあげればよいじゃないですか。同じ絵本ばかり読んでも構わないじゃないですか。

「公園に行くと滑り台ばかり滑りたがります」という相談は変に思うでしょう。でも絵本なら「同じ絵本ばかり...」と思うのはなぜでしょう。他の絵本を読ませたいのじゃないでしょうか。その思いは一旦どこかにしまって,子供と絵本を楽しもうと思って下さい。自然に絵本をたくさん読むようになると思います。

参考)
読み聞かせに極意はあるのか (1) - 自分も本を好きになることが大切

2009年6月2日火曜日

野毛山動物園 - 小さい子供にはおすすめ動物園

今日,6 月 2 日は横浜の開港記念日です。市内の幼稚園はお休み。私も有休を取って,家族でお出かけしました。目指すは以前から目を付けていた野毛山動物園です。

横浜市に 3 つある動物園のうち,ズーラシアはこれまで何度も行っているのですが,野毛山動物園は初めてです。ウェブで評判を見ると,良かったり悪かったりでしたので,不安と期待を入り交じらせながら行ってきました。

結果は,とても楽しくて,娘達は大満足の様子でした。4 歳の長女は「全部面白かった!」,2 歳の次女は「ねずみさんと,ハムスターが面白かった!」と申しておりました。年齢が小さい子はひょっとすると,ズーラシアよりも野毛山動物園の方が動物を楽しめるかもしれません。

野毛山動物園の良かったこと - 動物を身近に感じられる
野毛山動物園は意外な動物が放し飼い (?) にされています。それは,くじゃく。雄雌の 2 羽のクジャクと白クジャクの 2 羽が檻の外にいるので,その辺を勝手に歩き回っています。気がつけば横にクジャクがいたなんてことが,冗談じゃなくおきます。動物好きの娘達。くじゃくに触らせてもらえたようで,それはもう喜んでおりました。私達はカモにも遭遇し,動物を見ている私達側にも動物がいるという不思議な体験をさせてもらいました。

次に,動物達にとってはマイナス面であるのかもしれませんが,檻が狭いのですぐ近くで動物を観察することが出来ます。手が届きそうなくらいの近さに動物が寝ていたりすることもあります。あんな近くにライオンがいて,しかも「グルルル」と吠えているのを目の当たりにしたのは初めてで,面白かったです。子供達にとっても,「どこに動物がいるのかわからない」なんてことがないので,嬉しかったようですね。

最後に,ふれあい広場という小動物と触れ合える場所が常設であるので,動物は何でも好きな娘達にはなにより楽しかったようです。広場には,ハツカネズミ,モルモット,ヒヨコ,ニワトリがいて,触ったりだっこしたりが自由に出来ます。とは言え,これも動物達にとっては迷惑な話だと思いますけれど。

野毛山動物園の良くなかったこと - 動物が可哀想におもう
檻が狭いのも,ふれあい広場にいる動物も別にそうしたかった訳じゃないと思うと,可哀想に思えてきます。ひょっとしたらそうじゃないのかもしれませんが,そう思ってしまうところが残念です。

いろいろ思うところもありましたが,楽しませてくれたし,娘達も満足だったようなので,また行こうと思います。狭い敷地にコンパクトにまとまっている割には動物がたくさんいて,すぐそばに感じることが出来るのが野毛山動物園のいいところだと思います。「歩くのしんどい〜。どこに動物さんいるのかわかんない〜。」なんてことがないので,小さな子供には野毛山動物園はオススメだと思います。

以下,我が家の備忘録として...
野毛山動物園を楽しむコツ (我が家の場合)
  1. 桜木町からはタクシーを利用しよう。幼児連れだと坂道がきつそう。徒歩 15 分は無理そうだ。710 円かかるけど,タクシーを使う。帰りは門の前で園にお客を乗せてきたタクシーを捕まえることができたが,次回はどうしよう?
  2. お弁当持参。園内には売店がなく,飲み物の自販機しかないので,お弁当持参は必須。おやつも持っていく。
  3. なかよし広場でモルモットやひよこと遊びたい時は午前の部 (9:45~11:45) にあわせて行く。
ということで,次回の計画。9:30 前に桜木町に着き,タクシーで 9:40 頃に園に到着。逆走気味になるが,先になかよし広場で昼前まで遊んで,近くの大池付近で昼食。あとは好きな動物を見ておしまい。

2009年5月24日日曜日

[絵本レビュー] おちゃのじかんにきたとら(ジュディス カー 著)

5 starsやさしいお母さんと,頼もしいお父さんから安心をもらって下さい
おちゃのじかんにきたとらおちゃのじかんにきたとら
ジュディス・カー
童話館出版, 改訂新版 1994年9月
私の妻が大好きな絵本です。おなじく うちの娘達もこの本が好きです。寝る前の読み聞かせでもよく登場する絵本の1つになっています。

有名な絵本なので,お話を知っている方も多いでしょう。主人公のソフィーがお母さんとお茶の時間 (Afternoon Tea) にしようとしたとき,トラがやってきます。そして,家中の食べ物という食べ物を食べ尽くし,飲み物という飲み物を飲み尽くしちゃうお話です。突然トラがやって来て,家中のものをぜんぶ食べ (飲み) つくしてしまうという不思議な展開のストーリーが面白く,惹きつけられます。

でも,この本の魅力は面白いストーリーだけではありません。それは,ソフィーのお母さんと,お話の後半に登場するお父さんです。

ソフィーのお母さんは,とても優しいお母さんとして描かれています。突然やって来たトラをお茶に迎え入れ,トラに食べ物や飲み物を勧めます。そして,家中の食べ物を食べてしまったトラにもんくも言わずソフィーと一緒に手を振って見送ります。背もあまり高くなく,親しみやすい印象です。うちの娘達などは,「ソフィーのお姉ちゃんなんじゃない?」と言っているくらいです。

一方,ソフィーのお父さんは,頼りがいのあるお父さんとして描かれてあります。背も高く,落ち着いています。ゆうごはんの材料までトラに食べられてしまって,困っているお母さんの話を聞いて,こう言います。
「おとうさんに まかせなさい。いいかんがえがあるよ。
コートをきて,レストランへいこう。」
頼もしい言葉ですね。そして3人は,ソーセージとフライドポテトとアイスクリームつきの夕食で幸せなひとときを過ごします。

私は,この両親がこの絵本を魅力的にしていると思っています。この両親のおかげで読んでいて安心感を持つことができ,トラの面白さや,食卓に出てくる食べ物の魅力をさらに引き出しているように感じるからです。

大人も読んでみて下さい。ソフィーの両親から安心をもらうことができるはずです。

2009年5月23日土曜日

読み聞かせに極意はあるのか (1) - 自分も本を好きになることが大切

すこし前の話になりますが,毎日新聞に「絵本:読み聞かせの極意」という記事がありました。記事の中身に関しては別の機会で触れることにして,自分の考えを整理するために,私なりの考えを書いてみようと思います。

この記事のタイトルを見たとき,「極意か...。なんだろうな。ん? いや,そもそもそんなのあるのかな」と思いました。読み聞かせをするにあたって,アドバイスをすることはできます。コツなんてものもひょっとしたらあるのかもしれません。でも,極意となるとどうでしょう?

極意の意味を調べると,「極意–学問や技芸で、核心となる事柄。奥義」 (goo 辞書より) とありました。「読み聞かせの奥義を掴めば,読み聞かせの師範代!」みたいなことを想像してしまいますが,そんなのあるんでしょうか。私はないと思います。言い直すと,奥義のようなものがある世界ではないと思います。

単に言葉づかいの問題ではなく,これは大事なことです。これさえ掴めばうまく読み聞かせ出来るなんていう考えで読み聞かせても,失敗するでしょう。

読み聞かせは,TV ゲームのような世界の話ではありません,生身の人間のコミュニケーションの場です。そこには確かにコツのようなものはあります。でも奥義はないでしょう。そして,奥義のようなものはないと考えていることがとても大切だと,私は思います。自分の目で見,肌で感じ,判断することです。それが大切です。

そして,もっと大切なこと。それは「自分も本をほんとうに好きになること」です。ほんとうに好きなことを話している人の目は輝いています。嫌いなことを話しているとき,目は輝きません。そして,目を輝かせながら話している人の話は,聞いていてとても面白いし,楽しいものです。

子供にとって,親がそんな風に話しているとどうでしょう。子供はきっと受け止めてくれます。

ほんとうはそんなに本は好きではないのに,読み聞かせていても,残念ながら読み聞かせは上手くいきません。好きじゃないのに奥義のようなものを考えながらする --- それは,作業です。仕事です。それは面白くありません。楽しくありません。聞いている方はもっとです。

酷な話かもしれませんが,それが真実だと私は思います。

つづき)
読み聞かせに極意はあるのか (2) - 読んであげようなんて思わないこと

2009年5月18日月曜日

リトルゲーム・スタック (Stapelei) --- HABA

GW の大阪帰省のときににじのはしで買った木のおもちゃ。今日は最後の紹介です。今日は私が買った HABAスタックという缶入りゲームです。

ルールは簡単。ロバの背中に順番に木のスティックをのせていきます。スティックを崩したら,落ちた棒をもらわないといけません。全部なくなった人が勝ち。

部屋に飾ってもいいし,積んで遊べるし,ゲームとして遊べるし (本来の遊び方なんだけど),と思って買いました。

まだみんなでゲームとして遊んだことはないんですけれど,娘達が意外に興味を持っています。凝り性の長女 (4) は崩れても崩れても挑戦し続け,相当量のスティックを積んでおりました。おそらく全部積むつもりでいたんだと思いますが,もしできたら驚きです。

対象年齢は,4 歳からになっているのですが,スティックは小指ほどの長さと小さいので,難しいゲームだと思います。長女は出来ると思いますが,飽きっぽい 2 歳の次女はダメだろうな...。

でも,2 人の機嫌のいい時にでも一緒に遊んでみようと思います。

2009年5月17日日曜日

[絵本レビュー] ワニのライルがやってきた (バーナード・ウェーバー 著)

5 starsこんなワニと暮らす生活ってどんなだろう,想像すると楽しくなります
ワニのライルがやってきた (ワニのライルのおはなし 1)ワニのライルがやってきた (ワニのライルのおはなし 1)
バーナード・ウェーバー
大日本図書, 1984年1月
図書館に行って何気なく手に取った絵本がこれでした。ワクワクしそうなお話が想像されるタイトルと,どことなく間の抜けたワニの絵に惹かれ借りてきました。結果は当たり。想像力をかき立てられるようなとても楽しいお話でした。

タイトルや表紙の絵からも想像出来るように,これはワニと一緒に暮らすお話です。この手のお話は,動物は自然で暮らすのが一番で,人間と街で暮らすなんて教育上よくないという批判にさらされがちです。でも,いいじゃないですか。私は「ワニのライルがやってきた」のような話なら OK だと思います。物語を楽しくさせる設定なのですから。

この物語の主人公の一家は,ひっこしをして新しい家に来ました。そして,家にワニがいたのです。このワニは,とても芸達者。ボール遊びや逆立ちなど,人を楽しませる芸をたくさんします。そして,古くなった新聞を捨てたり,ベットのシーツを替えたりと家のお手伝いまでこなします。

全く楽しそうな生活です。家の人とカードゲームとかするのかなとか,TV は一緒に視るのかなとかいろいろ想像しちゃいますね。気がつくと絵本の世界に入り込んでいます。

私は,こういうお話に書いていないことまで想像させてくれるような本が大好きです。

2009年5月16日土曜日

アニマルファーム - PlayMe Toys

GW の大阪帰省のときににじのはしで買った娘向けの木のおもちゃを紹介します。これは,PlayMe Toysアニマルファームという木のパズルです。

立方体の木のピースの面にそれぞれ絵が書いてあって,組み合わせると動物の絵になるというパズル。動物は,イヌ,ブタ,ニワトリ,ウサギ,トリ,ネコの 6 種類。絵は写真のようにイヌのしっぽに骨がついているように,デフォルメされたイラストです。

ブナでできたピースは手触りよく,辺は 4.5 cm と大きいので小さな子でも大丈夫。絵の左上には,完成系の絵の小さい版が描かれてあって,出来上がりの絵が分かるという工夫もされています。対象年齢は 1.5+ 歳だそうですが,うちのもうすぐ 3 歳の娘もよく遊んでいますし,積み木としても使えるので,長く使えるのではないでしょうか。

さらに、このおもちゃは別の面白い遊び方が出来ます。にじのはしの店員さんに教えて頂いたのですが,8 パズルとして遊べるのです。8 パズルというのは,ピースをスライドさせてバラバラになった絵を完成させるパズル。15 パズルの方は有名ですね。

このパズルは難しいので,けっこう長く遊べそうですね。

さて,考えてみればこんな遊び方が出来るのも当たり前なのですが,単純なおもちゃは,遊び方の幅が広いなあと改めて知らされました。

うちの娘達も,もう違う遊び方を考えました。例えば上半身をイヌに下半身をブタにして,「ブタイヌだ! あはははは!」と大ウケです。子供は柔軟ですね。

娘も私も気に入っているアニマルファームですが,残念なのは小さな子供向けのおもちゃなのに面取りがしていないことです。角がへこんで痛みやすそうですね。軽く面取りしておいて欲しいところです。

2009年5月14日木曜日

[絵本レビュー] かみさまからのおくりもの(ひぐちみちこ 著)

4 starsそうか,神様からの贈り物なんだ
かみさまからのおくりものかみさまからのおくりもの
ひぐちみちこ
こぐま社, 1984年1月
こどもはそれぞれ特徴があります。違う個性を持っています。よく笑う子,ちからもちの子,歌をうたうのがが好きな子,よく食べる子,やさしい子。それをこの絵本は神様からの贈り物と表現しています。

あかちゃんが うまれるとき かみさまは ひとりひとりの
あかちゃんに おくりものを くださいます。

かみさまからの おくりものは てんしが はこんでくるのです。
この絵本は,こんな風にはじまります。「そうか,神様からの贈り物なんだな」これを読んだときに,純粋にそう思い,いい表現だなと感じました。

子供はそれぞれ違います。うちの姉妹も違う性格です。まったく個性豊かな存在です。それだけに親は子供とうまく付き合えなくて怒ってしまったり,不得意な面を他の子供と比べて悲観したり,ダメだと思って諦めたりしてしまいます。その子もとても良い面を持っているのにです。

でも,この絵本のように,それを神様からの贈り物と言われると,その子の良いところを見てあげたいと思いませんか。大事にしてあげたいと思いませんか。この絵本はそんな力を持っています。ぜひ子育て中の父母に読んで欲しい絵本だとおもいます。

そして,一緒に子供とこの絵本を読んで,子供の良いところを神様からの贈り物だと言ってあげて下さい。子供は自分の長所を理解し自信に思うでしょう。

2009年5月10日日曜日

リトルゲーム・ニャーニャー (Manunz Maunz) --- HABA

以前紹介した大阪の木のおもちゃのお店にじのはし」で買ったおもちゃの一つを紹介します。HABA のニャーニャーというカードゲームです。ドイツ語タイトルは Manuz Manuz。小さなカードサイズの缶に入っていて,イラストのネコも可愛いですね。

ルールは言ってしまえば UNO なのですが,トランプの代わりにネコカード。可愛いネコのカードを見ているだけで楽しくなります。カードゲームで手持ちのカードが多いと嫌になりますが,こんなカードだと持ち札が多くても飽きないし,違う色で同じ顔のネコカードを出す時もなんだか楽しくなります。

役札もちゃんとありますよ。少しルールは違いますが,UNO の言葉で言うと,Wild Card, Draw Two と Skip があります。面白いのは手持ちのカードを全部好きな人と交換出来るカードもあります。

そして,あと一枚になったら,「UNO!」とは言わずに,「ニャーオ!」と叫びます。カードを出し終えたら,「ニャオ!ニャオ!ニャオ!」と喜びの声を出さないといけません。

それで,勝った人にはかわいいネコチップがもらえます。大人の爪ほどの大きさの可愛いネコチップ。子供はこれは欲しい! ネコチップ欲しさにみんな頑張ります。

我が家では,さっそく何度も何度も遊びました。長女(4)も次女(2)もカードゲームなんて初めてなのに,ちゃんと遊べました。もちろん,補佐してあげないといけませんけれど。

次女はすました顔で攻撃的なカードばかり切ってくるのが面白かったです。

そして,残り一枚になったら「ニャー!」と叫んだり,勝ったら「ニャー!ニャー!」走り回ったり大騒ぎ。たしかに喜びを表現して下さいとは言いましたけれど...。

ところで,ちょっとしたカードゲームですが,順番やルールを守らないといけませんし,勝つ喜びだけじゃなく,負ける悔しさも覚えることもできます。子供にとっては,カードゲームも大事な社会勉強なのですね。

2009年5月9日土曜日

原っぱで虫取り

「今年は虫かごを買ってもらおう」と女の子らしからぬ希望を持っていた娘達ですが,ひょんなところでその希望はかなえられました。私の大阪の実家に帰省した時,母が私の子供の頃に使っていた虫かごを娘達にくれたのです。

こちらに戻って来てから雨続きだったのですが,今日は朝からいい天気。公園好きな娘達ですが,公園に行かずに近所の原っぱで虫取りです。

ハルジョオンとタンポポの綿毛の花畑の中,朝から親子揃って虫取りに専念しました。いました。いました。てんとう虫。それも非常にたくさん。ちょっと見ただけで見つけられるくらいいるんです。てんとう虫の入れ食い状態。このあたりの子供は虫取りしないのかな? それとも,とったあとはみんなリリースするんでしょうか? (男の子なら持って帰ると思うんだけどな)

そのあとも何種類かの虫を捕まえることができ,長女は相変わらず素手でチョウを捕まえ,次女は自分一人でてんとう虫を捕まえることができて,おのおの大満足のようでした。

さて,妻のために,虫達は逃がされ,家に持って帰られることはありませんでしたが,これから秋まで妻にはつらい季節になりそうです(笑

ちなみに,採ったてんとう虫のうち,2組がペアになり,そのまま放されました。てんとう虫の子孫繁栄のお手伝いも出来たでしょうか(爆笑

今日の収穫:
  1. てんとう虫
  2. ナナホシテントウ
  3. イナゴ系の幼虫(名前わからず)
  4. コアオハナムグリ
  5. ベニシジミ