2006年8月26日土曜日

[子育て]考える習慣を伝えたい

将来自分の娘が大きくなったら "考える習慣" を伝えたいなぁと思う出来事が,続けて 2 つありました.1 つは,今話題の冥王星問題 --- 冥王星が惑星から矮小惑星になったこと.もう 1 つは,総務省がネット情報の"ウソ発見機"を作る計画を知ったことです.

冥王星が矮小惑星になったことに関する TV の報道は,「夏休みの自由研究をやりなおさきゃ」とか「教科書急いで刷りなおさなきゃ」とかばかり.報道からは,正しい情報に対応しようと様々な人・団体が慌ただしく動いていますというメッセージを受けますが,そもそも "正しい" って何だろう? そもそもそんな物あるんだろうか? と考える必要があります.

このニュースは,言ってしまえば「人間が勝手に考えた "惑星" という概念に冥王星は入らないよねと決まった」ということです.加えて,そもそもこれまで何が惑星かが定まっておらず,天文学者がわいわい議論して「今回初めて定義が決まった」ということ.でも,どうしても日本人は,「どこかに "唯一正しい答え" あって,それを知り,従わなきゃ」と思っちゃうようで,報道もそればかりにフォーカスされているように私には感じました.冥王星のニュースは,「定義ってこうやって決められてゆくんだ」とか,「そもそも定義は誰かが考えた事だから,絶対正しいという種類のものではない」ことを考える絶好の機会だと思うのですがね.

また,総務省の "ウソ発見機" のニュースは,Asahi.com で見たのですが,
真偽が見極め難いさまざまな情報が乱れ飛ぶインターネット。その中で、ウソや間違いらしい情報を自動的に洗い出し、ネットの利便性を高めるシステムの開発に総務省が乗り出す。ネット上にある関連深い別の情報を探し出し、比較参照することで、情報の「デマ率」などを示す。("ネット情報「ウソ発見器」 総務省が開発へ" - asahi.com, 2006年08月26日)

と書かれてありました.そんな物にお金をかけて作るよりも,見る目を養うために教育に力を入れる方がよほどよいと思いました.これも,いわゆる正しいことを知りたい欲求からきていると思うのですが,「正しい」とか「デマ」って何でしょう? 人によって違うんだと思いますけどね.どうしても日本政府は,唯一の価値観が存在することを国民に押し付けたがるようですねぇ.結局,このようなシステムを作ったところで,本当に信用に足るかどうかは自分で考えて判断するしかないのですから,「拠り所」としてのシステムの存在は面白いと思うけれど,それは政府の仕事ではない気がします.国には教育の対策をしてほしい.

---こんなことを思っています.私には,どちらのニュースからも「考えることが大事」であることを感じました.そして,私の娘たちには「考える習慣」をつけて欲しいし,その大事さも伝えてゆきたいなと思いました.

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