2008年6月21日土曜日

[絵本レビュー] いもうとのにゅういん(筒井 頼子 さく)

いもうとのにゅういん今日は典型的な梅雨の空模様.公園に遊びにも行けそうにもありません.しかたがないので,家族みんなで図書館に行きました.「しかたがない」とは言いつつもみんな本が大好きなので,図書館も大好き.今日もたくさんの絵本を読み漁りました.そのなかで私が勝手に決めた今日のいちばんを紹介します.「いもうとのにゅういん」です.

この絵本は,筒井頼子さん,林明子さんによる「あさえとちいさいいもうと」の続編で,あさえ・あや姉妹のものがたり.妹思いのあさえが,妹の緊急入院,父親との二人でのおるすばん等を期に,ひとまわり成長するというお話です.妹のお見舞いの時には,とても大事にしていた(そして妹のあやちゃんが欲しがっていた)お人形を,なんとあさえはプレゼントします.とても心温まるお話です.

あさえとちいさいいもうと長女は一度読んだ事がある本なのですが,今日も真剣に聞いていました.妹が入院することを母親から電話で聞かされたシーンとか,あさえの父親が会社から帰るまでひとりぼっちで淋しい思いをしているシーンとかは,まるで自分がそこにいるかのような顔をして真剣でした.きっとお話の中に入っていたんでしょうね.手術を無事に終えたあやちゃんがベットで笑っているのを見たときには,安心した様子でした.

長女にとってみれば自分にも歳の近い妹がいるので,あさえは自分を重ねあわせられる存在なのかもしれません.たしかに彼女は次女が生まれる時に,私(父親)と二人で食事したり寝たりしたので,同じような不安を感じていたのかもしれません.もちろん推測でしかありませんが.

ともかく,この絵本には引きつけられる何かがあります.私は,それは「面白い題材」「しっかりした筋」「きちんとした文章」だと思います.読み手を絵本の世界に引き込む力のある本ですね.

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