そのお父さんと子供達は,楽しく遊んでいるようには見えませんでした.子供達が何かするたびに,お父さんが強い口調で指示や注意をするのです.子供達は,やる気をそがれている様子.
滑り台を滑ると,「最後まで足を伸ばしたまま! ほら! 止まっちゃう!」 と言います.ブランコをすると「足を伸ばして!,さあ,縮めて! ほら早く! 伸ばせって言うのに!」とブランコを "こぐ" ための指示を出します.ぜんぜん楽しそうじゃありません.上の女の子がブランコから飛び降りると,「こら! あぶない! 急に降りるなって!」といくぶん怒気を交えて叱ります.下の子が,段差のあるところで遊んでいると,「ほら! あぶない!」とすぐに注意.
その後,その親子はお茶とお菓子をベンチでとり,すぐに帰ってしまいました.「せっかくのお父さんとの公園遊びだったのに,残念だな」と思いました.下の子は,お父さんに "だっこ" されながら帰ったので,仲は悪そうにありません.それだけに余計に残念です.帰っていく3人の背中を見ながら,ちょっと悲しくなりました.
そのお父さんの気持ちを想像すると,「遊具でちゃんと遊んで欲しいし,けがはダメだ」ということでしょう.ただ,もう少し上手なやり方もあったんじゃないかと思います.
遊具の遊び方なんて,決まったものはありません.ブランコや滑り台などシンプルな道具は,子供は想像力を働かせながら,遊び方を発見していきます.それを大人は支援してあげるだけでいいと私は思います.そして,そのなかで,
- 最低限のルール (順番を守る等) を教えてあげる
- 大きなケガをしないように見守りながら,小さなケガがを恐れずチャレンジ出来るようにしてあげる
社会のルールを学ぶこと,想像力やチャレンジする気持ちを養うことは,英才教育や決まったプログラムからだけで,できることではありません.普段の子供への接し方一つで可能です.私も「子供の芽を摘むことをしていないか」と見つめなおさないとなと思いました.
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