絵本の世界を映像と音声で表現したDVDやゲーム機用のソフトが相次いで発売されている。親に代わって絵本の読み聞かせをしてくれるもので、若い親世代が 親しみやすい媒体を利用し、子どもと一緒に絵本を楽しむきっかけにしてほしいとの狙いがある。絵本との出合い方は変わっていくのだろうか。このDVDの商品を見ていないので,勝手なこと書いちゃいますが,「妙だな」と思ったので書きます.
...(中略)...
絵本研究家の広松由希子さんは「絵本の読み聞かせが子育てに必要だと言われるようになり、親が絵本との接し方に神経質になっている傾向はある」と指摘す る。「作品の世界を丁寧に表現した良質のソフトなら、楽しみの幅も広がるので悪くはありません。楽しみ方は自由ですが、映像と、従来の絵本とは果たす役割 が異なることを忘れないでほしい」と話している。
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(Yomiuri Online,DVDで 絵本読み聞かせ,4月11日付)
とうとう DVD で絵本を読む(見る?)時代になったんですね.映像の面白さは決して否定しませんが,この記事内でも書かれてあるとおり,絵本とこのDVDとはまったく別物と考えないといけないと,読み聞かせをしている私は思います.
絵本を親が読み聞かせるときに重要なのは,読み方が上手だとか,子供を惹きつけられるだとか,絵本の接し方だとか,そういうことではありません.重要なのは「親が子供に読んであげること」そのものです.「親が時間を割いて自分と絵本を読んでくれたこと」が子供にとってうれしいのじゃないでしょうか.私は子供時代そうでした.絵本に限らず,親が自分にしてくれたことがうれしかったのです.
作品を楽しむのなら,DVDによる映像はすばらしい手段だと思います.でも,読み聞かせの代わりにはなりません.
子育てには答えはありません.だから,DVDの読み聞かせも良い方法なのかもしれません.ただ私が気になるのは,「子育てには読み聞かせが良い」⇒「模範的な読み聞かせの方法(答え的なもの)があるはずだ」⇒「模範的な読み聞かせは難しい」⇒「答えに近いこの商品(DVD)を買おう」って,答え主導になっていないかな?ってことです.何度も言いますが,答えはないのですから.
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